機能性胃腸症とは
何となくおなかが張る、胃がもたれる、みぞおちが痛い、おなか全体が痛い、とくにかくおなかがヘンだ、という方はたくさんいらっしゃいます。そのような症状を訴えて病院を受診し様々な検査を行っても、異常のないことはよく経験されます。これは機能性胃腸症という病態かも知れません。異常は異常でも、目に見える異常を器質的異常、目に見えない異常(臓器の働き具合の異常)を機能的異常と言います。
人間は加齢に伴い色々なところに不具合ができてきます。その不具合が検査結果として異常と出た場合は対処しやすいのですが、全く異常がないことがよくあります。その場所(臓器)は様々ですが、おなか(胃腸)に症状が出現する機能性胃腸症はその代表格といえましょう。
おなかに症状があるけど検査で異常はない、というのは昔から全世界でみられていましたが、明確な診断基準がありませんでした。そこで、それまで診断が確立されていた器質的疾患とは異なる病態があるのではないか、と1978年にイギリスのManning氏が報告したのがはじまりです。さらに研究が進み、1988年イタリアのローマで開催された国際消化器学会を契機として1992年にRomaⅠ診断基準が発表されました。その後もこの診断基準に改良が重ねられ、最近では2016年に発表されたRoma Ⅳが用いられています。そのRoma Ⅳの中身ですが、症状により機能性ディスペプシア、食後愁訴症候群、心窩部痛症候群に分類され、いずれも内視鏡を含めた検査所見に異常がなく、6ヶ月以上前から症状があり最近3ヶ月以内は一定頻度の症状発現があるもの、と定義されています。
治療は内服が主になりますが、既存の胃薬や整腸剤、漢方薬をはじめ、それぞれの症状にあわせた薬が新たに出てきています。これらの組み合わせを試行錯誤しながら根気強く内服していくと、時間はかかるかも知れませんが必ずよくなっていきますので、ぜひ一度ご相談ください。
人間は加齢に伴い色々なところに不具合ができてきます。その不具合が検査結果として異常と出た場合は対処しやすいのですが、全く異常がないことがよくあります。その場所(臓器)は様々ですが、おなか(胃腸)に症状が出現する機能性胃腸症はその代表格といえましょう。
おなかに症状があるけど検査で異常はない、というのは昔から全世界でみられていましたが、明確な診断基準がありませんでした。そこで、それまで診断が確立されていた器質的疾患とは異なる病態があるのではないか、と1978年にイギリスのManning氏が報告したのがはじまりです。さらに研究が進み、1988年イタリアのローマで開催された国際消化器学会を契機として1992年にRomaⅠ診断基準が発表されました。その後もこの診断基準に改良が重ねられ、最近では2016年に発表されたRoma Ⅳが用いられています。そのRoma Ⅳの中身ですが、症状により機能性ディスペプシア、食後愁訴症候群、心窩部痛症候群に分類され、いずれも内視鏡を含めた検査所見に異常がなく、6ヶ月以上前から症状があり最近3ヶ月以内は一定頻度の症状発現があるもの、と定義されています。
治療は内服が主になりますが、既存の胃薬や整腸剤、漢方薬をはじめ、それぞれの症状にあわせた薬が新たに出てきています。これらの組み合わせを試行錯誤しながら根気強く内服していくと、時間はかかるかも知れませんが必ずよくなっていきますので、ぜひ一度ご相談ください。